この記事では、2023年度(令和5年度) 第二種電気工事士 技能試験 候補問題 No.1 の複線図の書き方を、豊富な図とともに詳しく解説しています。
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2023年度 技能試験 候補問題 No. 1 単線図
単線図から読み取れること
・3 つの機器を 3 つのスイッチでON/OFFする回路
→「イ」のスイッチで「イ」の引掛シーリングを点灯
→「ロ」のスイッチで「ロ」のランプレセプタクルを点灯
→「ハ」のスイッチで「ハ」の蛍光灯を点灯。 ただし、蛍光灯器具部分は施工省略
・「イ」のスイッチは位置表示灯内蔵のタンブラスイッチ (図中の「H」マークより)
単線図から複線図を書く手順
単線図を基に、以下の手順で複線図を書いていきます。
- 配線図と同じ場所に器具を配置する
- 電源の接地側(白)と電灯・コンセントをつなぐ
- 電源の非接地側(黒)とスイッチ・コンセントをつなぐ
- スイッチと電灯をつなぐ
- 電線の色や注意事項を書く
それでは、手順に従って複線図を書いてみましょう!
配線図と同じ場所に器具を配置する
まずは単線図通りに器具を配置しましょう。
下図のように、接地側と非接地側の電源、器具 2 つ(引掛シーリング、ランプレセプタクル)、スイッチ 3 つ、ジョイントボックス 2 つを配置します。
同時に、スイッチと対応する器具が分かるよう、「イ・ロ・ハ」の記号も入力します。
また、「イ」のスイッチは位置表示灯内蔵のスイッチなので分かるように印をつけます。
電源は接地側が白、非接地側が黒ですので、非接地側を黒く塗りつぶしたり、接地側に「W」、非接地側に「B」と書くなど分かりやすいように工夫しましょう。
電源の接地側(白)と電灯・コンセントをつなぐ
電源の接地側(白)の電線は電灯とコンセントに繋ぎます。
電線同士を接続する箇所は、あとで見直してひと目で分かるよう黒丸「・」などの印を付けましょう。
「ハ」の蛍光灯は施工省略ですが、電線は引いておく必要があるため忘れずに接地側と接続します。
電源の非接地側(黒)とスイッチ・コンセントをつなぐ
電源の非接地側(黒)の電線をスイッチへつなぎます。
電源の非接地側と「イ」のスイッチをつなぎ、「イ」から「ロ」へ渡り線をつなぎ、「ロ」から「ハ」へ渡り線をつなぐという手順になります。
スイッチと電灯をつなぐ
スイッチ「イ」から器具「イ」の引掛シーリングへ、
スイッチ「ロ」から器具「ロ」のランプレセプタクルへ、
スイッチ「ハ」から器具「ハ」の蛍光灯へ、それぞれ電線をつなぎます。
電線の色や注意事項を書く
電線の色を書きます。白をW、黒をB、赤をRと表記しています。
電源の接地側につながっている電線は全て白(W) 、非接地側につながっている電線は全て黒(B) です。
スイッチと電灯の間の電線は施工条件で指示がない限りは何色でも構いません。
複線図完成!
2023年度 技能試験 候補問題 No. 1 の複線図完成です。
完成した複線図の高解像度版を用意していますので、もしお役に立つのであれば以下のリンクから画像をダウンロードしてください。
第二種電気工事士技能試験の試験時間は 40 分と短いため、複線図を書くことに時間をかけてしまうと施工が間に合わなかったり、焦って欠陥を発生させてしまいます。
長くても5分以内、できれば 2,3 分程度で、問題用紙の片隅にささっと書けるように練習しておきましょう。
慣れない複線図を書くことは最初は難しいですが、反復練習を行ううちに理解できるようになりますので、根気よく練習しましょう。
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