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「電気工事士の資格は電気関係の計算問題が出るし、技能試験があるので独学で合格は難しい」と思っている方は多いのではないでしょうか?
確かに、電気関係の計算問題は知識ゼロからでは解けるようになるまでに時間がかかりますし、技能試験は実務経験のある人や技能講習を受けた人じゃないと合格できないようなイメージを持ってしまうのも無理はありません。
しかし、合格するためのコツさえ学べば、第二種電気工事士試験は全くの未経験から独学で合格することが可能です。
実際に私は、工具や電線など全く触ったことがない状態から独学で勉強を始めて合格しました。
そんな経験を基に、この記事では 2023 年 (令和5年) の第二種電気工事士の筆記試験に独学で合格するためのお勧めの参考書、試験の出題傾向や得点しやすい分野などの攻略方法をご紹介します。
第二種電気工事士 筆記試験のお勧め参考書
まずは第二種電気工事士の筆記試験に独学で合格できるお勧めの参考書をご紹介します。
ここでご紹介している参考書を全て準備して使う必要はありません。
このあとご紹介する「筆記試験の傾向と勉強方法」をお読みいただいた上でご自身の受験戦略にあった参考書を選べるように複数ご紹介していますが、一番最初にご紹介する1冊だけでも合格することは可能です。
第二種電気工事士筆記試験 すい~っと合格
私が第二種電気工事士試験に合格した際にもこの参考書を使用しました!
本書は、電気の専門的な予備知識がなくても、イラストや写真を見ながら無理なく読み進められて理解できることを目標にまとめられた第二種電気工事士筆記試験の受験参考書です。
電気理論や計算問題は大の苦手、難しい説明は読みたくないという人でも、てっとり早く確実に合格ラインの 60 点越えができるように、覚えやすくて出題頻度の高い重要項目ばかりを、図解でまとめられています。
本書の解説部分だけをさらっと読んで、あとは必須問題 (厳選過去問180問掲載) を解いていくだけで合格の実力がつくように工夫されています。
また、本書から切り離して携帯できる『重要ポイント丸暗記ノート』が付いているので、空いた時間に重要ポイントの復習ができて大変便利です。
第二種電気工事士試験 筆記試験 過去問題集
第二種電気工事士試験の筆記試験用の過去問題集です。
平成 25 年から令和4年までの 10 年間に出題された第二種電気工事士の筆記試験問題を全て掲載し、わかりやすく解説されています。
1冊目にご紹介した「第2種電気工事士筆記試験 すい~っと合格」の 厳選過去問 180 問 だけでは対策が不十分だと感じる方は本書で試験問題に慣れましょう。
第二種電気工事士試験に合格するための電気数学
第二種電気工事士試験の計算問題対策に最適な1冊
第二種電気工事士試験の計算問題には高度な数学の知識は必要ありませんが、算数や数学の勉強からしばらく遠ざかっている人にとっては難しく感じられがちです。
本書は、そのような人たちのために、試験に必要な算数や数学の知識を短い時間で勉強できるようにコンパクトにまとめています。
第二種電気工事士 筆記試験の傾向と勉強方法
筆記試験の出題傾向
筆記試験は毎年ほぼ同じ傾向で出題されているため対策が容易です。
出題内容が簡単な単元は次の順番になります。
出題数の多い順もほぼこの順番です。(1が多く7が少ない)
- 電気機器・配線器具並びに電気工事用の材料及び工具
- 電気工事の施工方法
- 一般用電気工作物の検査方法
- 一般用電気工作物の保安に関する法令
- 配線図(複線図)
- 電気に関する基礎理論
- 配電理論及び配線設計
例えば、「1. 電気機器・配線器具並びに電気工事用の材料及び工具」の単元では次のような問題が出題されます。 (平面図は省略します。)
こちらには平面図を掲載していませんが、平面図を見ながら該当する箇所の施工を行うために必要な工具の写真を選択したり、器具の写真を見てその器具の用途を選択するような問題が出題されます。
写真を見て答えを選ぶだけなんて簡単そうじゃないですか?
実際、第二種電気工事士試験は小学生の合格例もあるくらいです。
また、これから勉強を始める方が不安に思っているであろう電気関係の計算問題は「6. 電気に関する基礎理論」と「7. 配電理論及び配線設計」で出題されます。
実は計算問題の出題数は非常に少ないのです。
つまり、試験勉強をする上で計算問題の優先順位は一番最後で良くて、間に合わない場合は最悪捨ててしまっても他の単元に正答すれば合格できるということです。
もし問題ごとに配点の重みがあり、計算問題は点数が高いというなら話は別ですが、電気工事士筆記試験は全ての問題が同じ点数です。
難しい計算問題1問のために時間を割くより、簡単な問題を3問正解できるように対策をしましょう!
簡単でよく出る単元から勉強する
さて、どの順番で勉強すれば良いのかは分かりましたが、参考書を準備してその単元ごとにページを飛ばし飛ばしで勉強していくのはめんどくさそうだし時間がかかりそう…なんて思いませんでしたか?
その心配はありません。
実は、第二種電気工事士筆記試験対策の参考書の中には、上記の “出る単元” 順に学べるように構成された優秀な参考書が存在するのです。
その参考書が、先ほど「お勧め参考書」の項で1冊目にご紹介した「第2種電気工事士筆記試験 すい~っと合格」です。
私もこの参考書だけを使って合格しましたので、これから電気工事士を受験される方にもまずは1冊目として 「第2種電気工事士筆記試験 すい~っと合格」 を使用することを強くお勧めします。
計算問題が苦手な人は捨てていい?
第二種電気工事士の筆記試験の出題数は全部で 50 問ですが、そのうち計算問題は毎年8問前後です。
ここでは計算問題が8問出題される体で話を進めますが、7問の年もあれば 10 問の年もあるので注意が必要です。
筆記試験は 60% 以上正答で合格となりますので、50 問中 30 問正答できれば合格です。
逆算すると 20 問は間違えて良いことになりますので、計算問題を 8 問程度落としてもまだ余裕があることになります。
しかし、計算問題を8問全て間違える前提で考えると、計算問題を除いた 42 問中 30 問正答しなければならないので、全体の 72% を正答しなければならないことになります。(30 / 42 = 0.7143)
これを難易度が上がると考えるか、難しい問題が無くなるから 72% は正答できると考えるかはあなた次第です。
なお、計算問題を捨てる場合でも、筆記試験は四肢択一のマークシート形式なので、全部「イ」のように適当にマークすれば8問中2問程度は運良く正答になる可能性があります。
個人的には、「算数が苦手」「どうしても計算問題をやりたくない」「できるだけ楽に合格したい」という方は計算問題を捨ててしまっても良いと考えています。
ただし、第二種電気工事士の合格後に上位資格の「第一種電気工事士」や同じ電気関係の難関資格「第三種電気主任技術者(電験三種)」、「エネルギー管理士 (電気分野)」を目指す方は、計算問題に苦手意識があったとしてもここでしっかりと勉強しておいたほうが良いです。
計算問題を捨てる場合の勉強方法
計算問題を捨てるという選択をした以上、「簡単そうな計算問題や頻出の問題だけやっておけば1問くらい取れるかな?」などと欲をかいて中途半端に計算問題に手を出すことはお勧めしません。
計算問題以外の単元を完璧に仕上げてなお時間が余っている場合に「やっぱり計算問題の対策もやっておこう」と方向転換をするのなら良いですが、そうでないなら計算問題以外の単元に集中すべきです。計算問題は完全に無視しましょう。
勉強の流れですが、まずは「第2種電気工事士筆記試験 すい~っと合格」の計算問題以外の単元を 1,2 周読んで軽く頭に入れましょう。この段階で全て覚えようとする必要はありません。
続いて、計算問題以外の問題を確実に正答するために過去問題集「第二種電気工事士試験 筆記試験 過去問題集」を解いて徹底的に試験問題に慣れましょう。
第二種電気工事士の筆記試験では過去問の類似問題が頻出しますので、過去問は非常に重要です。
分からない部分が出てきたら「すい~っと合格」を開いて確認する、WEB 検索をするなどして不明点をそのままにしないようにしましょう。
問題全体の9割程度を理解して解けるようになれば、試験でも十分合格点が取れるレベルに達していると判断して良いでしょう。
計算問題を捨てない場合の勉強方法
勉強の流れは上記の「計算問題を捨てる場合」と同じで、計算問題の単元を読み飛ばさないようにするだけです。
「すい~っと合格」の計算問題の解説を読んでみて理解しづらい部分がある方、電気数学について初めて勉強する方は、「お勧め参考書」の項の3冊目にご紹介した「第二種電気工事士試験に合格するための電気数学」を使って基礎から勉強を行いましょう。
計算問題にも出題傾向があり、出題頻度の高い問題と低い問題がありますので、計算問題を捨てない場合も過去問題集を解いておき、出題頻度の高い問題から理解していき、出題頻度の低い問題は後回しにすると効率が良いでしょう。
おわりに
本記事をご覧くださった方が第二種電気工事士の筆記試験に合格されることを祈っています。
当サイトでは第二種電気工事士の技能試験対策の記事も公開していますので、筆記試験の合格後にまた参考にしていただければ幸いです。