資格マニアが発信する資格試験情報ブログ「資格屋」へようこそ!
この記事では、2023 年(令和5年)の冷凍機械責任者試験 (冷凍3種、冷凍2種) に独学で合格できるお勧めの参考書と勉強方法について、私が第二種冷凍機械責任者試験に独学で合格した経験を基にご紹介しています。
また、合格後の免状の申請の流れと免状が手元に届くまでの日数などの体験談もご紹介しています。
冷凍機械責任者試験の難易度と合格率の推移、試験の科目免除を受けられる講習の受講の必要性については「冷凍機械責任者試験の難易度と合格率の推移、講習の必要性 」の記事でご紹介していますので併せてご覧ください。
第二種冷凍機械責任者のお勧め参考書
まずは冷凍機械責任者試験の勉強に使用する参考書をご紹介します。
第二種冷凍機械責任者(冷凍2種)の参考書
日本冷凍空調学会が出版しているテキストで、講習でも使用されています。
第二種冷凍機械責任者を受験する方は絶対に準備すべき参考書です。
上級テキストと初級テキストの2冊だけで試験範囲を網羅しているので、これらをしっかり理解していれば合格できるでしょう。
第三種冷凍機械責任者は初級テキストだけで合格できますが、第二種と第一種はこの上級テキストが必要です。
※2023年10月10日現在、最新の上級テキストは Amazon には在庫がなく、楽天市場の一部の書店には在庫が残っています。ご注文はお早めに。
日本冷凍空調学会が出版しているテキストで、講習でも使用されています。
最初から上級テキストで勉強を始めると内容が難しいので、まずは初級テキストで基礎固めを行いましょう。
2022 年〜 2018 年(令和4年~平成30年)の5年間に出題された試験問題が解説された過去問集です。
第二種冷凍機械責任者の試験問題は引っ掛け問題や日本語の分かりづらい部分があるので、過去問に慣れるための演習が必須です。
私は過去問を5年分解いて受験しましたが、5年分では不安だという方は本書の古い版を購入すれば解説付きの過去問をさらに5年分解くことができます。
第三種冷凍機械責任者(冷凍3種)の参考書
日本冷凍空調学会が出版しているテキストで、講習でも使用されています。
このテキストから試験問題が作成されると言っても過言ではありませんので、絶対に準備して熟読しましょう!
過去9年間(2022 年度から 2014 年度)の試験に出題された「法令」「保安管理技術」の全問題と解答・解説を収録。
第3種冷凍機械責任者(冷凍3種)試験の出題傾向の大きなポイントは、毎年類似問題が多く出題されていることであり、本書の問題と解説を繰り返し学習することが合格への最短ルートといえます。
■トコトンわかりやすい!第3種冷凍機械責任者試験完全テキスト 第2版
出題ポイントを押さえた解説で分かり易いテキストです。
はじめて資格を受験する人が読んでも、図やイラストが多く理解しやすいのが特徴です。
公式テキストや過去問集の解説だけでは物足りないという方は本書も併用すると良いでしょう。
お勧めの電卓
参考書ではありませんが、試験に持ち込める電卓についても触れておきます。
私が第二種冷凍機械責任者試験で使用した電卓は CASIO の JF-120VB-N です。
周りの受験者を見ると、爪の先でボタンを押さなければ押せないおもちゃのような電卓を持ってきている人もいましたが、個人的にはディスプレイもボタンも大きなしっかりとした電卓をお勧めします。
冷凍機械責任者試験は問題数が少なく1問が合否に与える影響が大きいため、電卓の1度の押し間違いが不合格につながってしまう可能性もあります。
この電卓は電気主任技術者試験(電験)やエネルギー管理士試験、日商簿記検定などにも持ち込めますので、今後これらの試験を受験する予定がある方には特にオススメです。
冷凍機械責任者の勉強方法
私が第二種冷凍機械責任者に合格するために実施した勉強の流れを紹介します。
上記で紹介した参考書を次のように省略して記載します。
- [上級テキスト] 日本冷凍空調学会 上級 冷凍受験テキスト
- [初級テキスト] 初級冷凍受験テキスト
- [過去問集] 第1・2種冷凍機械責任者試験模範解答集 2023 年版
- ステップ1まずは過去問からやってみる
過去問集で古い試験から解いていく
→ 全く解けない。解説を一通り読んで次の年の過去問を解く
→ 法規以外は全く解けない。過去問だけやっていても駄目だと気づく - ステップ2
- ステップ3過去問で問題慣れ+テキストで復習
過去問集に戻って古い試験から再スタート。ギリギリだが合格点が取れる。
残りの過去問も解く。法規は余裕の合格点、保安と学識には不安が残る。
間違えた問題に関する知識を、過去問集の解説+初級・上級テキストの復習で補完していく。
初級・上級テキストを読むと、過去問では触れられていない部分もあるので、それらも覚えていく。
出題されたことがある問題について学習するのは当然で、出題されていない部分の学習が大切です。過去問の丸暗記だけで試験に望むと、過去問で見たことのない問題やちょっとヒネった問題に手も足も出なくなります。
- ステップ4
ステップ1から4までにかかった時間は約2週間でした。
結果として、法規 80 %・保安 100 %・学識 80 %の正答率で合格できました。
合格するための心構え・受験テクニック
合格率が低い年に合格するにはどうすれば良いのか
前述したように冷凍機械責任者試験は試験年度によって合格率が大きく変動します。
しかしながら、合格率が低い年に出題される問題がめちゃくちゃ難しいのかというと、そうではありません。
合格率が低い年には「過去に出題されたことのない単語等が出題される」、「高度な引っ掛け問題が出題される」という特徴があります。
こうした年に合格するためには、以下の2つのことを意識して実践する必要があります。
- 過去問丸暗記の勉強方法をやめて公式テキストをしっかり理解する
- 実際の試験では何度も見直しをする
過去問に出題されたことのない単語等が出題されたり、高度な引っ掛け問題が出題された場合は、過去問丸暗記の勉強しかしなかった人は落ちる可能性が高いです。
試験当日の見直しはしつこいくらいに何度もすべし
引っ掛け問題によるうっかりミスを防ぐには、問題を解き終えたあとの見直しが非常に効果的です。
私が第二種冷凍機械責任者試験を受験した際には、学識の科目では合計3周の見直しを行い、2周目と3周目にそれぞれ1問ずつ引っ掛けに気づいて解答を訂正したおかげで 80% という正答数で合格することができました。
冷凍機械責任者試験の合格発表と免状申請
合格発表
冷凍機械責任者の合格発表は以下の方法により行われます。
- 高圧ガス保安協会の公式サイトでの合格者番号の公表
- 合否の通知(普通郵便)による合否の通知
合格者番号が公表される公式サイトのページはこちら
受験番号は受験票のハガキに記載されています。
受験番号が分からない場合は、合否の通知が届くのを待ちましょう。高圧ガス保安協会に問い合わせても答えてもらえないようです。
※受験番号をお忘れの場合は、合否の通知(普通郵便)が届くのをお待ちください。
http://shiken.khk.or.jp/shiken.html
お問い合わせいただいても、一切、お答えいたしません。
合否通知は次の画像のような封筒で届きます。(不合格の場合は違うかもしれません)
光の加減で白っぽく見えますが、薄い緑色の封筒です。
合格発表日が1月7日で、通知が到着したのが1月7日でした。
中には「合否の通知」と「免状交付申請書」が一体となった書類が1枚封入されています。
免状交付申請
この書類に必要事項を記入し、証明写真・収入証紙などを添付して免状の交付を申請します。
1点注意が必要で、このような形式で「合否の通知」と「免状交付申請書」が送付されるのは、高圧ガス保安協会が免状交付事務を受託している道府県に限ります。
次に挙げる、協会が免状交付事務を受託していない “2県” は、独自の方法で免状交付事務を行っているため書類の入手方法が異なります。
山梨県、長崎県(2023年10月時点)
詳しくは高圧ガス保安協会の公式HPに掲載されています。
免状の交付申請をして手元に届くまでの日数
1月9日に郵便局から免状交付申請書を発送し、2月6日に免状が手元に届きました。
免状に記載されている交付日は平成31年2月5日となっています。
交付申請から手元に届くまでは約1ヶ月と考えておくとよさそうです。
おわりに
冷凍機械責任者試験は公式テキストの内容をしっかり押さえて過去問集で問題に慣れれば、新問や引っ掛け問題だらけの試験回に当たったとしても合格することはできますので、基本をしっかりと理解するようにしましょう。
冷凍機械責任者試験の難易度と合格率の推移、試験の科目免除を受けられる講習の受講の必要性については「冷凍機械責任者試験の難易度と合格率の推移、講習の必要性」の記事でご紹介していますので併せてご覧ください。
今後受験される方の参考になれば幸いです。