米造
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この記事では、2023 年(令和5年)の消防設備士 甲種1類(甲1)、甲種2類(甲2)、甲種3類(甲3)に独学で合格できるお勧めの参考書と勉強方法を、私が独学で合格した経験を基にご紹介します。
甲種1類 ~3類は受験資格、受験科目、科目免除などの要件が全て同じですので、この記事でまとめてご紹介します。
甲種1類 ~3類だけではなく全類の取得を目指す方は「消防設備士 全類を約1年で取得できる受験の順番と科目免除の戦略」の記事も是非ご覧ください。
消防設備士 甲種1,2,3類のお勧めの参考書
甲種1類~3類に独学で合格できるお勧めの参考書をご紹介します。
甲種1類~3類すべてに役立つ参考書
〈6訂版〉消防設備アタック講座〈上・下巻〉
消防設備士試験の全ての類の対策に役立つ書籍です。
上下巻からなる大ボリュームで、図解でかなり詳しく解説されており、消防設備士の資格をこれから全部揃えようという方は絶対に準備することをオススメします!
もちろん私が甲種特類を含む全類を取得した際にも非常に役立ちました。
この書籍で勉強した内容が実技試験に出題されて助かった!という経験をしているだけに、私の周りで消防設備士を受験する人には必ず勧める書籍です。
消防設備士受験のために書かれた参考書ではないため、いわゆる問題集のような1問1答+解説形式にはなっていないのですが、教科書として非常に優秀です。
甲種1類 に合格できる参考書
わかりやすい!第1類消防設備士試験 (国家・資格シリーズ 353)
甲種4類や乙種6類の参考書として定番となっている「わかりやすい!」シリーズの甲種1類版です。
576 ページという大ボリュームで分厚い参考書ですが、図表を豊富に盛り込んでわかりやすく解説しているからこそのボリュームで、文字だらけの参考書とは違って大変読み進めやすい構成となっています。
筆記試験はもちろんのこと、実技試験(鑑別・製図)も本書で万全に対策できます。
本書だけで知識は十分に身につきますが、演習問題の掲載数がやや物足りないので、本書と同じ出版社から出ている問題集を併用すると良いでしょう。
本試験によく出る! 第1類消防設備士問題集 (国家・資格試験シリーズ 354)
上記の「わかりやすい!」シリーズと同じ出版社の問題集です。
本試験の動向を調査し、その中から繰返して出題されているような重要問題を中心にピックアップして掲載されていて、知識をアウトプットする問題集としては大変優秀です。
本書1冊で合格できたというレビューも多いです。
しかし、インプットできる知識量はさきほどご紹介した「わかりやすい!」シリーズの参考書より少ないので、参考書と併用することをお勧めします。
1ヶ月で合格しました (2023年7月20日)
1ヶ月しか勉強する時間がない状態でした。平日2時間、日曜日4時間確保し、5〜7回周回し合格。
試験当日は見たことのない問題が数問ありましたが、問題集の問題をすべて暗記すれば合格点はたどり着けるかなといった内容でした。
Amazon レビュー より
試験に合格だけを目指すならこれで1冊で充分 (2023年4月11日)
ギリギリでいいからとにかく合格さえできればそれでヨシ!という方にはピッタリではないでしょうか。
余裕を持って高得点を狙いたい方や消火栓とスプリンクラーに対する知識を深掘りしたいという方には不向きだと思います。電気に関する問題は私が試験を受けたときはこの本はほとんど無意味でしたが、法令や鑑別・実技は役にたちました。
Amazon レビュー より
甲種2類 に合格できる参考書
消防設備士 甲種2類は受験者が少ないため、新しい参考書がなかなか出版されません。
また、現在出版されている参考書は、人気のある1類や4類、6類のものと比べると2類のものはページ数が少なく内容の薄いものがほとんどです。
参考書1冊だけでは実技試験が運任せという状態になりかねませんので、2冊以上準備して数多くの問題に取り組みましょう。
ラクラクわかる! 2類 消防設備士 集中ゼミ
筆記試験については本書1冊でもクリアできるかもしれませんが、実技試験の問題数が圧倒的に足りません。
本書をしっかりやり込んで知識を蓄えたら早めに2冊目の参考書に取り掛かりましょう。
2類消防設備士 筆記×実技の突破研究 (改訂2版)
私が合格したときに使用した「筆記×実技の突破研究」シリーズの改訂版です。
筆記試験の問題の解説が「法令~条による」といった記載しかなく不親切なので1冊目の参考書としては不向きですが、2冊目の問題集としては使えるでしょう。
なにより、実技試験の問題を数多く解くためには避けて通れない参考書です。
甲種3類 に合格するための参考書
甲種3類も甲種2類と同様に参考書の選択肢が少ない状況です。
ただし、3類については信頼できるオーム社から参考書と問題集が出版されていて、2023年10月には改訂版も出版されましたので、この2冊を選んでおけば間違いないでしょう。
ラクラクわかる! 3類消防設備士 集中ゼミ (改訂2版)
2023 年 10 月に改定されたばかりのオーム社の参考書です。
1冊目に使用する参考書は本書一択でしょう。
本書の改定前の版は Amazon で 100 以上の評価がついているにも関わらず平均 ☆4.1 という高評価を得ており、本書のおかげで合格できたというレビューも多数寄せられています。
本書1冊だけでも試験内容によっては合格できるのかもしれませんが、やはり実技試験の演習量については心もとないので、同じオーム社のシリーズの問題集も解きましょう。
わかりやすい (2023年3月22日)
わかりやすく、この本と問題集だけでも合格の60%を狙うことは可能だと思います。
私の受けた時は実技問題に全く同じ問題が何問も出てきたのでこちらと問題集を購入していて本当に良かったと感じました。
電気書院の方よりも私はこちらの方が勉強はしやすいと思います。
Amazon レビュー より
覚えやすい (2023年2月20日)
他の類も同じ事が言えるが、このテキストの穴を他の本で補完する方が良いと思う。
難しい言い回し等が無いから入りやすい。
実務経験ゼロや浅い人に向いてると思う。
Amazon レビュー より
消防設備士 甲種1,2,3類の勉強方法
筆記試験は参考書の知識を詰め込むのみ
筆記試験の勉強方法はシンプルで、ひたすら参考書を周回して知識を頭に詰め込むだけです。
各種法令や設備ごとの設置基準には細かい数値が出てきますので整理して覚えましょう。
計算問題が苦手な方もいらっしゃると思いますが、必要な数学の知識は中学~高校1年レベルで出題のバリエーションも多くないので、慣れてくると得点に繋がりやすくなります。
電気工事士試験のように設問数が多い試験ならば計算問題を捨てるという選択肢もアリですが、消防設備士試験は設問数が少なく1問が合否に与える影響が大きいので、計算問題は捨てずにきっちり理解しましょう。
実技試験は問題演習を数多くこなそう
「実技試験」というと身構えてしまう方が多いかもしれませんが、基本的には筆記試験で学んだ知識をベースに問題を解く形になりますので、筆記試験を高得点で合格できるレベルまで知識を詰め込み、理解しておくことが実技試験の合格への近道です。
鑑別には筆記試験の勉強では学ばない問題が出題され、知らないと解けない問題ばかりですので、複数の参考書を使用してとにかく数多くの問題演習をこなすことが得点に繋がります。
製図は練習をする前はなんとなく難しいイメージがあるかもしれませんが、出題パターンに傾向があるためしっかり練習を積めばむしろ得点源となります。参考書を何冊か用意して複数のパターンのしっかりマスターしておきましょう。
科目免除を受けないほうが有利になるって本当?
他類の消防設備士免状による「法令」と「構造・機能」の一部免除、電気工事士などの資格による「電気に関する問題」の免除は受けないほうが有利になるケースがあります。
消防設備士の科目免除については、「消防設備士 全類を約1年で取得できる受験の順番と科目免除の戦略」の記事に詳しく書いていますのでご覧ください。
まとめ
筆記試験は合格基準が甘いのできちんと対策すれば合格することは難しくありません。
消防設備士試験の難所は実技試験です。複数の参考書で問題演習の数をこなして十分に対策をした上で試験に臨みましょう。
この記事が消防設備士甲種1,2,3類を受験される方のお役に立てば幸いです。