
資格マニアが発信する資格試験情報ブログ「資格屋」へようこそ!
この記事では、2023 年(令和5年) の消防設備士 甲種5類に独学で合格できるお勧めの参考書と勉強方法について、著者が受験して合格した経験を基にご紹介します。

甲種5類だけではなく全類の取得を目指す方は「消防設備士 全類を約1年で取得できる受験の順番と科目免除の戦略」の記事も是非ご覧ください。
消防設備士 甲種5類の試験概要
まずは甲種5類の受験資格、科目免除などの試験概要を紹介します。
消防試験研究センターの試験案内から甲種5類の部分だけを分かりやすくまとめたものですが、概要はいいから試験対策について知りたいという方は読み飛ばしてください。
甲種5類で取り扱える設備
避難器具(金属製避難はしご、救助袋、緩降機)を扱えるようになります。

甲種5類では避難器具について学びます。
甲種5類の受験資格
甲種5類は誰でも受験できるわけではなく、規定の受験資格を満たす必要があります。
受験資格は学歴、実務経験、所有資格などに関する事項が複数規定されており、どれか1つに該当すれば受験することができます。
受験者のほとんどが所有資格によって受験資格を満たしていると思われますので、ここでは受験資格に該当する所有資格を紹介します。
学歴、実務経験等による受験資格は消防試験研究センターの試験案内で確認してください。

まだどの資格も持っていないという人には、第二種電気工事士や陸上特殊無線技士の資格が比較的簡単に取れるのでオススメです。
消防設備士 甲種5類のお勧めの参考書
甲種5類に独学で合格できるお勧めの参考書をご紹介します。
消防設備士の参考書は、消防法が頻繁に改正される関係で、よく新板が出版されます。
そのため、ここでは私が使用したものと全く同じではなく、同じ参考書の新板や同じ出版社の他のシリーズなどを紹介している場合があります。
甲種5類だけでなく全類に役立つ参考書
上下巻からなる大ボリュームで、図入りでかなり詳しく解説されており、消防設備士の資格をこれから全部揃えようという方は絶対に準備することをオススメします!
もちろん私が甲種特類を含む全類を取得した際にも非常に役立ってくれました。
乙種と甲種の全類において、この書籍で勉強した内容が実技試験に出題されて助かった!という経験をしているだけに、私の周りで消防設備士を受験する人には必ず勧める書籍です。
消防設備士受験のための参考書ではないため、いわゆる問題集のような1問1答+解説形式にはなっていないのですが、教科書として非常に優秀です!
記事執筆時点では Amazon では品切れとなっていますが、Yahoo!ショッピングでは在庫があるようですのでお早めに。
追記:現在 Amazon で在庫復活中ですが、既に在庫が数点となっています。入荷予定はあるようですが、頻繁に品切れになりますので、購入はお早めに。
甲種5類の参考書
2016 年に出版され、Amazonのレビューでも非常に高い評価を得ている「よくわかる!国家・資格シリーズ」の 2020 年改訂第3版です。
こちらはAmazonのレビューの抜粋です。
2017年2月4日 5類の参考書はこれ!
5類の参考書の中では一番いいと思う。とてもわかりやすいし、合格するためだけなら、この1冊で十分。へんに他の参考書に手を出すと難しくて混乱すると思います。
2016年6月29日 よくわかりました。
説明も丁寧で(問題集と併用しましたが)一発合格出来ました。
本業が電気工事なので避難器具なんて、実際に扱ったことありませんでしたが、図が豊富でわかりやすかったです。
2016年7月25日 簡潔にまとめてありました。
先月、テキスト購入。今月受験。来月発表です。
受験してみて、このテキストをしっかりやっておけば合格点に達するものと思います。よくわかる! 第5消防設備士試験 第1版 | Amazonレビューより
※改訂第3版にはまだレビューが無いため、第1版のレビューを引用しています。
本書は、図や写真、イラストを豊富に盛り込み、試験合格後も実務に役立つように工夫されている甲種5類の参考書です。
甲種5類の合格に必要な知識を図解でわかりやすく解説しています。
こちらも「この1冊で合格できた」というレビューがありますが、確実に合格するためには、先に紹介した「よくわかる!」シリーズを終えた後の2冊目として取り組み、確実に合格するための力を付けましょう!
消防設備士 甲種5類の勉強方法
筆記試験は 法令 80%、その他2科目 50% の正答率で合格できる
筆記試験の計算問題は中学~高校1年レベルで、出題のバリエーションも多くないので、何冊かの参考書に出題される内容をしっかり解けるようにしておけば正答できるでしょう。
基本的に法令や設置基準など暗記メインの勉強となりますが、あまり覚えることは多くないため、法令で 80% 以上の高得点を狙い、他の科目は 60% 以上の正答率を目指せば、筆記試験は短期間で合格レベルに達することができます。
ちなみに、消防設備士の筆記試験には受験者にとって有利な措置がありますので、法令で 80%取れていた場合、他の2科目がそれぞれ 50%しか取れていなくても筆記試験には合格できます。
実技試験もベースは筆記試験の知識
「実技試験」というと身構えてしまう方が多いかもしれませんが、基本的には筆記試験で学んだ知識をベースに問題を解く形になりますので、筆記試験を高得点でパスできるレベルまで知識を詰め込んでおくことが、実技試験の合格への近道です。
鑑別の中には写真を見て名称を答えるような問題も出題され、そういう問題はさすがに知らなければ解けませんが、全体を見ると筆記試験の知識が十分にあれば解ける問題が多いです。
製図も練習をする前はなんとなく難しいイメージがあるかもしれませんが、しっかり練習を積めばむしろ得点源となりますので、参考書を何冊か用意して複数のパターンのしっかりマスターしておきましょう。
科目免除は使わないほうが有利な場合もある
他の消防設備士資格による「法令」の科目免除は、人によっては申請しないほうが有利になる場合があります。
その理由については、「消防設備士 全類を約1年で取得できる受験の順番と科目免除の戦略」の記事に詳しく書いていますのでそちらをご覧ください。
この他の勉強方法は?
甲種5類のように暗記がメインの資格試験では、綺麗にノートをまとめたり、だらだらとノートに覚えようとする内容を書くことは効率の悪い勉強方法です。
- 綺麗にノートをまとめるのは時間の無駄
- 音読こそ最強の暗記方法
具体的には「資格マニアが実践している記憶に定着しやすい効率的な勉強方法」にまとめていますのでご覧ください。
まとめ
筆記試験には「合格させるための措置」がありますので、きちんと対策すれば落ちることはないでしょう。
実技試験の製図は、いくつかある出題パターンにしっかり対応できるように、複数の参考書を使って練習しておく必要があります。
初期出費を惜しんで不合格になってしまっては、最終的には参考書を買い足す、何度も受験地まで行くなど、時間もお金も余分にかけてしまうことになります。
これから受験される皆さんが無事合格できることを祈っています。