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CCNA(200-301)に独学で合格できるお勧め参考書と勉強方法

シスコ認定技術者

米造
米造

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この記事では、2025 年(令和7年)の CCNA (200-301) に合格するためのお勧めの参考書と勉強方法を、非エンジニアの著者が独学で合格した経験を基にご紹介します。

テストセンターでの受験の流れ・必要な持ちものなどの体験談のほか、合格後に認定証を発行してもらうために必要な手続きの概要と認定証到着までの日数などは「CCNA(200-301) 合格体験記-受験の流れ、認定証の申請から到着まで」でご紹介していますので合わせてご覧ください。

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CCNA (200-301) のお勧め参考書

シスコ技術者認定教科書 CCNA 完全合格テキスト

新試験 (200-301) に対応した日本語の参考書の中でお勧めなのが「完全合格テキスト」です。

Amazon のカテゴリ「CCNA・CCNP・CCIE 関連書籍」でもベストセラーを獲得しており、「この参考書で合格できた」と評価の高いお勧めの参考書です。

2025年6月24日に最新版(第2版)が出版されますので、これから勉強を始められる方は第2版を購入しましょう。

定番の「黒本」も出版されているが…

IT関係のベンダ資格の参考書として定番の通称「黒本」も出版されていますが、こちらは2021年4月の出版から4年が経過しているため、最近の出題傾向からズレている可能性があります。

特にこだわりがない方は、先にご紹介した「完全合格テキスト(第2版)」を使用することをお勧めします。

CCNA対策にお勧めのオンライン講座

Udemy というサービスをご存知でしょうか。Udemy (ユーデミー) は、実践経験のあるエキスパート陣の講師からオンラインで技術や知識を学ぶことができる世界最大級の動画学習プラットフォームです。

Udemy では書籍やWEB検索では学び辛い実践的な講座が提供されており、私も試しに一度受講して以来ハマってしまい、プログラミング、情報セキュリティ、サーバ構築・運用などの分野の講座をいくつも受講しています。

そんな Udemy の講座の中から、CCNA の対策にお勧めの講座をご紹介します。
参考書を読むより動画で学習したいという方は受講を検討してみてはいかがでしょうか。

CCNA 対策にお勧めの講座
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Udemy は頻繁に割引セールを実施していますが、CCNA(200-301)の対策講座は非常に人気があり、割引セールの対象にならないことが多いです。少なくとも私はセール価格で販売されているのを見たことがありません。必要な時に定価で購入することをお勧めします。

CCNA の新試験(200-301)に対応した講座です。ネットワーク基礎から新試験で頻出のワイヤレスLAN、SDN、自動化とプログラマビリティまで徹底解説!「参考書だと頭に入ってこない…」「分かったつもりを解消したい!」そんな方におススメです。

  • インフラエンジニアの登竜門的な位置付けの資格『CCNA』取得に大きく近づくことができます。
  • ゼロからネットワークの基礎知識を納得感をもって学ぶことができます。
  • 新CCNA試験で頻出のワイヤレスLANやSDN、自動化とプログラマビリティについての十分な知識が身につきます。
  • ネットワークの世界を明確にイメージできるようになり、構築していくための前提知識を獲得できます。

このコースの対象受講者

  • ネットワークやCCNA取得に向けた学習に挫折してしまった方。
  • 未経験からのインフラエンジニア就職を目指している方。
  • インフラエンジニアになったもののネットワークの理解が曖昧で学び直しをしたい方。
  • 納得しないと・理解しきらないと気が済まないタイプの方。
  • 活字が苦手で図解多めの教材で学習をしたい方。
  • プログラミングのサブスキルとしてネットワークの知識をサクッと身に付けたい方。

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新CCNA (200-301) の勉強方法

ここからは、私が CCNA (200-301) に合格するために実施した勉強の流れをご紹介します。

勉強開始時の予備知識

勉強開始時点での私の予備知識と勉強方針などの背景を説明しておきます。

この程度のネットワークに関する予備知識があったため、基本的なプロトコルや技術、初学者が苦戦するサブネットマスク絡みの勉強は不要だったというアドバンテージがありました。

「それなら合格できて当然じゃない?そんな人の勉強方法が参考になるの?」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。

CCNA の受験を通して学ぶことの本質は、シスコ独自の技術やプロトコルを理解し、シスコ機器にコマンドを投入して設定を行いネットワークを構成できるようになることにあります。

この観点でいうと、私自身もシスコ独自の技術等については何も知らないところからのスタートでしたので、ネットワーク初心者の方と同じことを学ぶ必要がありました。

したがって、これからご紹介する勉強方法はネットワーク初心者の方でも同じように進めることが可能です。

勉強の流れ

勉強方針ですが、次のような流れで勉強を進めることにしました。

CCNA (200-301) の勉強の流れ
  • ステップ1
    まずは参考書でシスコのコマンドや独自プロトコルについてざっと学ぶ

  • ステップ2
    GNS3 というエミュレータを使い、仮想環境で機器の接続やコマンドの投入等の練習を行う

  • ステップ3
    シスコのルータやスイッチの実機を準備して練習を行う

この流れに沿って私が実施した勉強方法を説明していきますが、ひとつ注意点があります。

実は、単純に合格することだけを目標とした場合、ステップ1から3までをすべて実践するのはかなり遠回りです。

最低限の理解と “試験に合格している” というステータスが必要で、機器を扱う練習は後で良い」という方はステップ1だけでも合格することは十分に可能です。

基本的な機器の操作方法も含めてしっかり勉強した上で合格したい」という方は、ステップ2や3まで読み進めていただき、参考になる部分は同じ方法を実施して理解を深めた上で試験に臨んでいただきたいです。

ステップ1. 参考書でシスコのコマンドや独自プロトコルを学ぶ

使用する参考書は「CCNA 完全合格テキスト&問題集」です。

参考書のテキスト部分を読み、章末の確認問題を解いていきます。Web 提供の模擬試験はまだ解かなくてかまいません。

最初から完璧に記憶・理解する必要はありませんので、まずは全章を1周終えることを目標にしましょう。

ネットワーク初心者の方にはこの1周目が一番時間がかかり、しんどい部分だと思います。参考書の解説だけでは理解やイメージが追いつかない部分が出てくると思いますので、その都度ネットで検索して参考書に追記するなりノートにまとめるなりして、2周目以降をスムーズに進められるよう工夫しましょう。

サブネットマスク絡みの問題は慣れてくれば暗算で解けるようになりますが、サブネットの概念に加えて2進数にも慣れなければならないため、知識ゼロから勉強する場合はそれなりに時間がかかります。

いっそサブネットマスク絡みの問題はすべて飛ばしてしまって、後でまとまった時間をとって勉強するという方法も良いかもしれません。

参考書を何周か回して最終的に記載内容の 80% 程度を理解すれば、試験に合格できる程度の知識は身についていると思います。

ある程度理解できたと感じた段階で模擬試験で実力を確認し、間違えた問題や理解の浅い単元の復習をしましょう。

この段階で受験してしまっても良いと思いますが、もし時間があるのなら次のステップに進み、仮想環境でルータやスイッチに実際にコマンドを投入して設定を行ったり、各種プロトコルの動作などを確認してみましょう。

ステップ2. GNS3を使用して仮想環境で機器操作の練習を行う

GNS3 とは、シスコやその他のベンダのネットワーク機器をエミュレートすることができるソフトウェアです。

単体のルータやスイッチに hostname を設定したりインターフェイスに IP アドレスや VLAN を割り当てるといった基本的な操作から、複数台の機器を組み合わせてネットワークを構成してパケットの内容を解析したり各種プロトコルの動作を確認することができます。

GNS3 の操作画面

GNS3 のインストール方法と操作方法を説明すると、それだけで数記事を書けるほどの文量になってしまいますので割愛します。

使用方法についてはネット上でも調べられますが、断片的な知識しか得られないため、やはり書籍で学習することをお勧めします。

私が使用した参考書は「GNS3によるネットワーク演習ガイド」です。

GNS3 は、ネットワーク技術に関するトレーニングや机上検証用として、世界中の実務エンジニアに使用されています。試験対策としては、CCNA のみならず CCNP/CCIE の対策でも使用されているソフトウェアです。

本書は、IP ネットワークの基礎や GNS3 の使い方だけでなく、スイッチングや IP マルチキャスト、VPN などを実際に構築&検証する方法まで説明しているので、ネットワーク技術の理解をより深められます。

このあとの「ステップ3 – 実機を用いた練習」までは手が出せない方が多いと思いますが、GNS3 でのエミュレーションはパソコンがあればできますので、受験までに時間がある方やエンジニアとして働きたいと考えている方には是非挑戦して頂きたいです。

ただ参考書を読んでコマンドと実行結果を暗記するより、自分でコマンドを打って機器の設定情報を表示させたりネットワークの状態を変化させることで、強烈に記憶に定着させることができるというメリットもあります。

ステップ3. シスコのルータやスイッチの実機を準備して練習を行う

このステップでは、シスコのルータやスイッチの実機を入手して、実際にPCと機器・機器同士を LAN ケーブルで接続して設定・通信を行うことで機器の扱い方を学びます。

先に断っておきますが、このステップの内容は大半の方にとっては「めんどくさっ!金も手間もかかるしやってられんわ!」と思われるような内容です。

正直 CCNA に合格するだけならここまでする必要はありませんが、学習効果はバツグンなので、こういうことを楽しみながら勉強をできる方のみ参考にしていただければと思います。

さて、入手する機器ですが、現行品は非常に高価で簡単に買えるものではありませんので、中古の型落ち品を手に入れます。

CCNA 対策なら、ルータを2台、L2-SWを2~3台、L3-SWを1台程度準備すれば十分練習が可能です。

中古の機器は Amazon のような通販サイトでも取り扱われていますが、フリマサイトやオークションサイトのほうが安価で買えるので、メルカリやヤフオクなどで手に入れるのが良いでしょう。

参考までに、安価で手に入りやすい各レイヤの定番の機種のリンクを掲載しておきます。

パソコンと機器をつなぐケーブルについて

初めて機器を設定する際には、パソコンと機器をケーブルで繋がなければなりません。

通常、ネットワーク機器の設定はパソコン側のシリアルポート (D-sub 9pin) と機器側の RJ-45 ポートを シリアルケーブル (コンソールケーブル) で接続して行います。

しかしながら、最近のパソコンはシリアルポートが搭載されていないものが多く、シリアルケーブルを使用するためにはパソコン側の端子を USB に変換するアダプタを別途購入しなければなりません。

そこで、これからケーブルを購入する方にお勧めなのが USB – RJ45 ケーブルです。

これを1本持っていれば、お使いのパソコンにシリアルポートが搭載されていなくても、パソコン側の USB ポートと機器側の RJ-45 ポートを接続して設定を行うことが可能です。

回りくどい説明になってしまいましたが、ネットワークエンジニアを目指す人が「通常、機器を設定するためにはパソコンと機器をシリアルケーブル (コンソールケーブル) でつなぐ」ということを知らないのはまずいので、わざとこういう説明をしました。

ちなみにこの手の「こういう場面ではどのケーブルを使用するか」という問題は CCNA の試験にも出ます。

機器同士の接続には LAN ケーブルも必要なので、短いケーブルを何本か用意すると良いです。

機器とケーブル類が準備できたら、あとは自由にいじり倒して勉強しましょう。

おわりに

CCNA (200-301) の対策方法について説明してきましたが、何度も書いているように、合格するだけなら「ステップ1 – 参考書で学ぶ」の対策だけで十分ですので、受験を検討されている方は是非挑戦してみてください。

テストセンターでの受験の流れ・必要な持ちものなどの体験談のほか、合格後に認定証を発行してもらうために必要な手続きの概要と認定証到着までの日数などは「CCNA(200-301) 合格体験記-受験の流れ、認定証の申請から到着まで」でご紹介していますので合わせてご覧ください。

当ブログ「資格屋」では、情報処理技術者試験に関する情報も掲載していますので、ご興味がありましたら是非ご覧ください。