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この記事では、2023 年 (令和5年) の応用情報技術者試験に独学で合格するためのお勧めの参考書と勉強方法、受験戦略をご紹介しています。
基本情報技術者試験からステップアップしたい方だけでなく、情報技術について学んだことがない方でもいきなり受験して合格することが可能です。
2023 年現在の応用情報技術者試験の合格率の推移から見る難易度、基本情報技術者試験との難易度の違いなどについては「応用情報技術者試験の合格率の推移と難易度・勉強時間の目安」でご紹介していますので合わせてご覧ください。
応用情報技術者試験の出題分野と傾向
午前試験の出題分野と傾向
応用情報技術者試験の午前試験の出題分野は基本情報技術者試験とほぼ同じですが、より深く掘り下げた内容が出題されます。具体的な出題分野と設問の概要は以下の通りです。
午前試験は、これらの幅広い範囲の中から用語の意味を問うだけや簡単な計算をするだけの浅い知識が出題されるため、対策方法としては広く浅く勉強することが有効です。
出題傾向はここ数年全く変わっておらず、過去問題と全く同じ問題と若干改変されただけの問題だけで出題数の半分以上を占めています。
基本情報技術者試験に合格されている方は基本情報を受験された時と同じ勉強方法で合格できるでしょう。
いきなり応用情報技術者試験を受験される方でも、このあとご紹介する試験範囲を完全にカバーした参考書と過去問題集を使って対策をすれば午前試験は問題なく合格することができます。
午後試験の出題分野と傾向
応用情報技術者試験の午後試験の出題分野と設問の概要は以下の通りです。
午後試験の出題形式については、試験対策を効率よく行う上で重要ですのでよく覚えておいてください。情報セキュリティは必修で、残り4問は 10 分野の中から選択して解答する形式です。
試験の出題傾向はここ数年全く変わっておらず、上述した全 11 分野が出題されています。
午後試験対策には、午前・午後共通の参考書及び問題集を用いて基礎知識と問題を解く地力を身につけるほか、午後試験を重点的に対策する参考書を一冊やり込み、先に学んだ基礎知識の応用力を身につけるという流れが非常に効果的です。
応用情報技術者試験対策にお勧めの参考書
午前・午後試験の両方の対策ができる参考書
応用情報技術者試験の午前試験対策には技術評論社が出版する参考書がお勧めです。
下図をご覧いただくと分かるように、最小限の学習時間・手間で効率よく合格するための「絞り込む」参考書と、試験範囲を網羅した「幅広い」参考書が出版されていますが、確実に合格するためには前述した通り広く浅く勉強することが有効ですので、ここでは幅広く学べる参考書と過去問題集をご紹介します。
ここでご紹介する参考書 (合格教本) と過去問題集を使えば午前試験の対策はバッチリで、午後試験を解く上で必要な基礎知識が十分に身につきます。
午後試験を重点的に対策する参考書
実践経験のあるエキスパートから学べるお勧めの講座
Udemy というサービスをご存知でしょうか。Udemy (ユーデミー) は、実践経験のあるエキスパート陣の講師からオンラインで技術や知識を学ぶことができる世界最大級の動画学習プラットフォームです。
Udemy では書籍やWEB検索では学び辛い実践的な講座が提供されており、私も試しに一度受講して以来ハマってしまい、プログラミング、情報セキュリティ、サーバ構築・運用などの分野の講座をいくつも受講しています。
そんな Udemy の講座の中から、応用情報技術者試験の対策にお勧めの講座をご紹介します。
参考書を読むより動画で学習したいという方は受講を検討してみてはいかがでしょうか。
【Udemy の講座を購入する際の注意点】
Udemy は頻繁に割引セールを実施しています。セール対象の講座は 2,000 円未満の価格で購入できますので、講座の購入をお考えの方はセールの実施を待つことをお勧めします。
応用情報技術者試験の勉強方法と受験戦略
午前試験の勉強方法
まずは参考書を2周ザッと目を通しましょう。ここで完璧に覚えようとする必要はありません。
最終的に参考書は午前試験の過去問題や午後試験を解く際に辞書のような位置づけで何度も参照して使用することになります。応用情報技術者試験にはどういう分野が出題されるのかを把握するとともに、ある用語が出てきたときに「そういえば参考書にこの用語の解説があったな」と思い出せる程度で良いです。
参考書を2周し終えたら過去問題集を解き進めます。
過去問題集は「何周する」という目安ではなく、理解度を目安にして達成できるまで何度も繰り返し演習を行いましょう。過去6回分の試験が全て 90 %以上正答できるようになれば本試験もほぼ確実にクリアできるので、これを目安にすると良いでしょう。
過去6回分全て 90 %以上正答というと難しそうに感じるかもしれませんが、午前試験は過去問の使いまわし問題がかなり出題されるので、達成するのにそんなに時間はかかりません。
問題と答えを丸暗記してしまわないように注意しましょう。これをやると午前試験は簡単にクリアできますが、午後試験の対策に相当時間がかかりますし、何より試験に合格できたとしても何も身につきません。
午後試験の受験戦略
情報セキュリティ以外に得意分野を5つ見つける
午後試験の対策を効率よく行うための戦略として、午前試験の対策をしながら「情報セキュリティ」以外の得意分野を5つ見つけましょう。
「午後試験の出題分野と傾向」の項でご説明した通り、午後試験では「情報セキュリティ」が必修で残り10分野の中から4分野を選択して解答します。
もちろん 10 分野全ての対策を行うのが理想ですが、対策に時間がかかりますし、1つ1つの分野の理解が浅くなりがちです。また、正直興味が湧かない分野もあると思います。
そこで、情報セキュリティ以外の 10 分野から得意な5分野だけを集中的に勉強することで、勉強効率アップと試験対策にかかる時間を短縮するという戦略をお勧めします。
試験では情報セキュリティを除くと残り4問解けば良いのに1つ多い5分野を勉強する理由は、対策した分野の問題が難しくて解けなかった場合の保険をかけるためです。
「それなら 10 分野全部勉強して受ければいいんじゃ…」と思われる方もいらっしゃると思います。
しかし、前述したように勉強する分野が多くなればなるほど1つ1つの分野の理解度が浅くなったり、興味の有無や得意不得意によるモチベーションの問題もあり、かけた時間と成果が比例しなくなってきます。
また、今後 IT 業界で働くことを見越して応用情報技術者試験を受験する場合でも、この 10 分野全てに精通している必要がそもそも無いのです。
これらの理由から、午後試験の対策は情報セキュリティ以外に5分野か多くても6分野を集中的に行うことをお勧めしました。
午後試験の勉強方法
午前試験の対策を終え、情報セキュリティ以外の得意分野を5つか6つ決定したら午後試験対策の参考書を使って勉強を始めましょう。
- [午後試験対策] 令和04-05年 応用情報技術者 試験によくでる問題集【午後】
午後試験対策本の中から情報セキュリティと絞り込んだ得意分野の問題だけを解き進めます。わからない用語が出てきたらそのつど参考書 (合格教本) を開いて確認し、覚えていきましょう。
勉強を進めるうちに
重点対策本を何周か終えたら、最新5,6回分の実際の過去問に挑戦しましょう。
実際に試験問題を解き進めると、意外と問題文の見落としのような小さなミスをしてしまうことに気づくことがあります。対策中に何度かミスをすることで、本試験では同じことを繰り返さないように注意できるのです。
おわりに
応用情報技術者試験は、情報技術を学んだことがない方にとっては試験に合格するまでに必要な期間が長く大変な試験ですが、問われている内容は基本的なことなので、本記事でご紹介した書籍等を使用して知識・技術を身につけていけば確実に合格できます。
本記事が応用情報技術者試験を受験される方の参考になれば幸いです。
2023 年現在の応用情報技術者試験の合格率の推移から見る難易度、基本情報技術者試験との難易度の違いなどについては「応用情報技術者試験の合格率の推移と難易度・勉強時間の目安」でご紹介していますので合わせてご覧ください。
応用情報技術者試験合格後に高度情報処理技術者試験を受験される方には以下の記事がお勧めです。
応用情報技術者試験の合格者は、合格後2年間は高度試験の午前Ⅰ科目が免除される制度を利用できます。
応用情報技術者試験の勉強を通して情報セキュリティに興味が湧いた方は、情報セキュリティ分野に特化した入門資格「情報セキュリティマネジメント試験」もお勧めです。